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「合格おめでとう!幸福感、達成感、満足感! … より喪失感?

「合格おめでとう!幸福感、達成感、満足感! … より喪失感?

大学受験も後期の発表があり、先日「合格しました!!」と報告に来てくれた生徒がおりました。

その生徒は前期の試験は残念ながら不合格でしたが、本人はそれも想定内で、後期試験も視野に入れて受験勉強に励んでおりました。やはり前期より後期の方が難しくなる学校でしたから、厳しくなることも覚悟しておりましたが、「合格しました!!」との一声を教室で聞いて、私も面談中でしたが、思わず「やったー!おめでとう!!」と駆け寄って万歳からのハイタッチをしました。お母さまも後ろから来られており、深々とお辞儀をされて感謝の言葉をいただきました。お母さまは涙ぐんでおられました。やはり我が子の頑張りを横で見守られ、その努力が報われた嬉しさを実感されているのだろうと察しました。

面談中の保護者には平謝りをして面談を続けましたが、保護者の方も微笑ましく見てくださっておりましたので、幸せのおすそ分けができたのかなとも思いました。

親目線からすると、合格というのは、子どもの頑張りが実を結んだ結果なので、この上ない幸福感に満ちた思いになるときです。また、子どもは幸福感と達成感で今までの苦労は吹き飛んでしまっており、同時に新たなステージに向けた第一歩を歩んでいく希望と期待で満ち溢れた気持ちになっているでしょう。しかし、親御さんにとっては、嬉しさの半面、寂しさも感じられているのではないでしょうか。大学受験になると全国区になるため、学生寮や一人暮らしで親元を離れて学生生活を送る生徒もいらっしゃいます。私は面談時に志望校が他県の場合は保護者に一人暮らしをさせるのは問題ないですかと尋ねることがあります。たいていの保護者は「かわいい子には旅をさせろと言いますから。」と、特にお父さんは言われます。しかし受験が近づき、志望校が確定するころになると、「できれば自宅から通わせたい。」と本音をおっしゃいます。でも女親のお母さんの方が、肝が据わっているというか、「今さら何言ってんの!覚悟したでしょう!」と、お父さんを一喝。「ん-そうなんだけどなー・・・」(寂しいよな)という声が行間から伝わってきます。手塩にかけて育てた娘であればあるほど、男親であるお父さんは離れがたい、せつない思いを吐露されます。こんなやり取りをすると決まって、お母さんは、「旅行に行けるじゃないのー!北海道か沖縄が良かったなー!」と話されます。私も娘がいる男親ですので、離れて暮らす際の喪失感は半端ないだろうなと、なんとも言えない気持ちになりますね。

でも、合格のパワーは計り知れません。ご家庭の数だけドラマが存在します。その経緯を共有させていただきながら、合格の手助けができるのは、とても幸せだなと改めて感じています。