
新学期が始まって2カ月経とうとしています。お子様の様子はいかがでしょうか。
体育祭や部活の大会など、勉強以外の活動も本格化してきたため、体力的にも疲れが溜まってきたり、新しい環境に慣れてはきたものの、思い通りにうまく物事が進まなかったり・・・、順調に学校生活が送れている生徒もいますが、様々な悩みを抱えながら過ごしている生徒も多くいる時期です。
そのような中で1学期(前期)の定期テストが目の前に迫っている生徒たちに、私たち講師はどんなサポートができるのか、講師研修会や指導の前後で話し合いながら、生徒一人ひとりにコーチングを活用した働きかけを行っています。
この時期に意識しているコーチングスキルは「承認」です。
「承認」とは、「生徒のことを認めること」、日々の存在、変化、成長、成果に気づく・伝えることです。
生徒自身が、いい結果も悪い結果も「事実として」受け止めて、改善策を考えて、次に一歩進むための後押しをするために活用する「スキル」です。
「承認スキル」には3つの段階があります。
(1)存在承認:生徒の名前を呼ぶ、目を見て話す・聞く
コミュニケーションの基本であり、一番大切な承認です。自分を大切にしてくれていると感じることができます。この安心感が信頼となってはじめて、私たち講師の言葉が生徒に届き始めます。
(2)成長承認:生徒の行動の変化や成長に気づく、言葉にして伝える
成長の土台をつくるために、「過程」を大切にしていきます。パーソナルテストや宿題の実施状況、授業態度、ノートの取り方など、小さな変化や成長を感じたら、その場で言葉にして伝えます。できなかったことに目がいきがちな生徒ほど、自分はダメだとすぐにやる気や自信を失ってしまうため、本人が気づかないような変化や成長に気づけるようアンテナを張って、1つでもできたことを生徒自身が認められるよう促します。
(3)成果承認:やり切った、目標達成した、結果を出した時にほめる!
パーソナルテスト100点、宿題を予定通り実施できた、テストで目標点をクリアしたなど、「結果」を承認します。大げさなくらいオーバーリアクションで褒めます!喜びを共有します。生徒は達成感だけではなく、周りの人への感謝を感じられるようになります。
「承認」された生徒は、自己肯定感や達成感を感じることで、次も「やりたくなる」ようです。「意欲的」に勉強に取り組むようになります。その結果、自分に「自信」が持てるようになります。
指導の最後に、私たち講師は「Iメッセージ」を伝えます。
「〇〇くんの頑張りを見て、私ももっと頑張ろうと思ったよ」
「〇〇さんの成長を感じて、私は素直に嬉しく感じたよ」
生徒の背中を押すための一言を大切にしています。
いい時も悪い時もあります。そんな日々の中で、お子様の小さな変化や成長に気づいて、目を見て、名前を呼んで、言葉にして伝えて差し上げてください。自信が持てる一番の薬は、保護者様からの「承認」です。
そしてぜひ、「I メッセージ」を意識して伝えてみてください。