今年の甲子園で優勝した慶応義塾高等学校の森林貴彦監督の指導法が話題となっていることをご存知ですか。
監督は常に、生徒たちに問いかけ、できるようになること、チームで勝利すること、野球そのものを楽しむことを生徒自身が考えるよう指導されてきたそうです。令和型指導法などと評されています。
そこには、生徒の可能性を「信じる」、生徒が決めたことを実行できるよう「支える」、生徒の頑張りを承認し、その頑張りや存在自体に「感謝する」といったコーチングマインドを感じます。
子育てのヒントが、この「信じる・支える・感謝する」にあるようです。
「自転車に一人で乗る練習」を思い出してみて下さい。最初は全く乗れなくても、時間をかけたり、基礎的な訓練を繰り返したりすることで、乗れるようになります。何かのきっかけで、ある日突然、自然と乗れるようになることもあります。
できるようになるまで時間がかかり、気持ちが焦ることもありますが、できるようになると信じて、励まし続けることが大切です。
そして、頑張る決意をした子どもが実行できるよう、安全に練習できる場所を探したり、自転車の荷台を支えたり、擦りむいた膝を処置したり・・・、頑張る子どもに寄り添う姿勢を持ち続けることも大切です。
最後に、自転車の荷台を支えている手を放した瞬間、子どもと一緒に、一人で自転車に乗れたこと、成長したことを喜び、感動を共有します。
勉強も同じです。
最初は知らないこと、できないことの方が多いのは当たり前ですよね。勉強時間を確保したり、基礎的な練習を繰り返したりすることで、勉強ができるようになることが多いです。「今できないから駄目だ」という訳ではありません。できるようになると信じて励まし続けます。
そして、勉強に集中できる環境を作ったり、勉強に必要な道具や手段を準備したり、テストで点数が取れなかった時にはどうしたら良いか一緒に考えたり・・・、頑張る子どもに寄り添います。
少しずつその支えている手を放していき、子どもが自分の力で、自分で考えて勉強に取り組めるようになっていく、成長していく姿を見守り続けていくのです。
勉強自体を楽しめることが理想ですが、小さな成長や、できるようになったことを実感しながら、前向きに勉強に向かっている子どもの姿を想像してみてください。
「信じる・支える・感謝する」コーチングマインドを持てていますか?