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学校現場での「探究学習」の取り組み ~教育ニュースを読み解く~

学校現場での「探究学習」の取り組み ~教育ニュースを読み解く~

【ニュース概要】

東京渋谷区立の全小中学校で毎日午後を「探究学習」に

渋谷区教育委員会は、子どもたちがみずから問いを立て、仲間と協働して新たな価値を創造する学びを実現しようと、ことし4月から区立の全小中学校で毎日午後の授業時間を「探究学習」にあてることにしました。

(2月11日NHKニュースより)

 

・探究学習とは?

従来の「学習」というと、教える人が正解を知っていて、教科書を使って知識を伝えたり、問題集を解いて理解を深めたり、正解を暗記したり・・・というものが主流でした。それに対して、探究学習とは、生徒が主役となり、自分自身で探究するテーマを設定し、問題解決のために情報を収集・分析したり、人と意見を交換したり協働したりしながら進めていく学習方法を言います。正解が一つではないこと、あらかじめ準備されていないこともあるため、答えにたどり着く過程も重要とされています。

 

・なぜ、今探究学習なのか?

現在は、技術や社会の変化により、先行きを見通すのが困難なVUCA(ブーカ)の時代と言われます。

そういう時代を生きていく、子どもたちには、正解に向けて学ぶだけではなく、身につけた知識を活用する力、主体的に「学び:に向かい、学びを継続していく力、周りの人と意見交換したり、協働したりしながらより良いものを創造していく力などが求められています。探究学習は、社会の変化に適応していく主体性を身につけていくための効果的な方法として、学習指導要領においても注目されている学習方法です。

 

・親として何ができるのか

渋谷区のニュースを見て、今後も探究学習の動きなど、自分たちが受けてきた教育とは違う教育を受けていくであろう子どもたちに何ができるのだろうと考えられている方も多いのではないかと思います。

探究の過程では失敗や満足のいく結果にたどり着かないことも多いでしょう。そういう場合でも主体性を持って次の行動を起こしていくためには、「やってみよう。」「もう少しやればできるかもしれない。」「自分はできるに違いない。」と、自分の力を信じることが必要です。「自己肯定感」などとも言いますが、「自分は自分のままで良い」と信じる力の強いお子さんは、失敗に臆することなく、次の挑戦ができることでしょう。VUCA時代を生きるお子さんに、探究学習に向かうお子さんに、「あなたはあなたのままですばらしい」「こんな良いところがたくさんある」と自信を持って臨めるよう、自己肯定感を高め、主体性を育む働きかけを意識してみてはいかがでしょうか。