1年間の中で一番長い夏休み。夏は「勉強の体力」を身につける絶好の機会です。
受験生は、部活や大会も終わり、放課後や休日の多くの時間を学習に割ける状況になり、勉強中心の生活を送れる体制が整ってくるでしょう。また、入試本番も近づく中で、中長期的に1つのことに向き合い、過去問や実践問題など難しいものにも取り組み、自分と戦うさまは、まさに長距離走のようです。
入試というゴールまで走り抜けるには、スポーツ同様「勉強の体力」が必要です。
勉強の体力をつけるために、どのようなことを実践すればよいのか、勉強の体力に必要な要素3つを紹介します。
1つ目は、集中力。集中できる時間を延ばしていくことです。そのために1日の時間を細切れにし、計画立てをします。
受験生は、夏休み期間に、1日10時間程度の学習ができるようになることが望ましいです。しかし、ダラダラと10時間部屋にこもったり、机に向かったりするのでは学習効果は薄いです。集中できる時間は長くはないため、45分のサイクルで時間を区切り、10時間を45分×14セットにわけていきます。
【朝4セット(3時間)+日中6セット(4.5時間)+夜4セット(3時間)】
など、1日の時間割を作り、各セットで何をするか決めて行きましょう。例えば、日中、塾で学習すれば、朝・夜の3時間ずつの自学となります。短い時間に区切ることで、目の前の45分間を集中すると、ハードルが下がります。45分の中でもさらに15分タイマーを活用するなど、何分で何を行うか決めて取り組むと集中力も高められます。
2つ目は、継続力。勉強はコツコツと積み重ねることが必要です。そのために頑張りを可視化し、達成感を得られる工夫をします。
計画立てはバッチリできるけれど、計画倒れで終わってしまうということはないでしょうか。計画にメリハリがあることは大切ですが、実行力に波があっては困ります。周りの誘惑に負けないためにも、勉強の達成感や楽しみを得られる工夫を準備します。
・することリストでこれからやることを可視化し、できたら消していく
・学習時間を計測し、記録、グラフ化する
・今日の頑張りをマークやシール表現する
このような工夫で、頑張りが目に見え、継続していく力につながります。さらに、自分一人ではなく、家族や友人と共有できる仲間がいるとより効果的です。
3つ目は、スポーツ同様、健康と基礎体力です。残り半年の期間を安定して学習を継続していくためには、健康で規則正しい生活は欠かせません。特に夏休みは固定された予定もなく、自由度が増しますので、睡眠・食事など、規則正しい生活を継続していくことはすべての基本です。
夏休みは長く、自由な時間が多くあるため、これらのやり方を身につける絶好に機会です。1日10時間の学習も、これから続く入試までの月日も、毎時間・毎日の時間の積み重ねです。
秋以降、ゴールに向けラストスパートを切るためにも、今、目の前の時間、1日を大切にし、コツコツと継続することをぜひ実践してみてください。