「塾に行きたくない、やめたい」…子どもが唐突に言ってきたら、どう対応しますか?すぐさま「続けるべきだ」と説教したり、「自分で決めたことでしょ」と否定したりしては、問題自体は解決しないまま、このセリフを言った通りの思考が子どもたちの中に残ったままになるでしょう。
何か嫌なことがあったとき、人は感情がおさえきれず、大げさに愚痴を言うことがあります。落ち着いて考えればたいしたことはないということもあります。
コーチングは問題解決の手段の一つです。前向きに思考する、行動するための「対話の流れ」があります。
1)アイスブレイク
何かしながら話を聞いても子ども達の本音は引き出せません。体を子どもに向けて、しっかり目を見て、興味・関心を持って話を聞く「傾聴の姿勢」をとります。色々言いたい気持ちや感情を抑えて、ゆっくり呼吸してみましょう。
2)目標設定
「行きたくない・やめたい」という言葉をそのまま受け止めて、「行きたくない?」「やめたい?」と聞き返し、悲しい、辛い、怒りなど、子どもが今どのような気持ち・感情なのかを確認します。その上で「どうしたらいいか一緒に考えてみない?」と提案します。そして、「本当はどうしたいの?」「どうなったら一番いいと思う?」と、子どもがどうしたいかを確認し、方向性をはっきりさせます。塾に行くこと、勉強すること自体が問題ではない可能性があります。嫌と感じた問題が何なのか、それを解決してみよう、うまくいく方法を考えようという気持ちで話を聞いてみます。
3)現状確認・成長の余地
問題解決の方法をたずねます。できる・できないかは置いておいて、色々な解決策を一緒に考えます。「何ができるか考えてみよう」「そういう方法もあるよね」「他には?」と否定せずに子どもが考えるユニークな解決策を引き出していきます。
4)行動決定
いくつかある解決策の中から、「一番良い方法はどれ?」と子どもに一つ選択させます。
5)フォロー
選択した方法を行った場合、「それをやったら、どうなると思う?」と何が起こる可能性があるかを一緒に考えます。また、「何かできることはある?」とサポートする姿勢を見せることも大切です。
6)Iメッセージ
子どもが行動を決めたことを認め、子どもを励まします。前向きに行動しようとしていることに対して感じた思いや考えを言葉にして子どもに伝えます。
子どもが落ち着いて考えることができるよう、解決策を一緒に考える「対話の流れ」を活用してみませんか。