「ヘルプからサポートへ」
10歳前後から子どもが自分でできないことを手助けする=ヘルプから、子どもがやりたいことをやれるように援助する=サポートの機会が大幅に増えていきます。いつまでもヘルプをし続けてしまうと子どもの自主性を育むことは難しく、かえって受け身な姿勢を強化してしまうことがあるので注意が必要です。
サポートをする際に活用できるのが「コーチング」です。目標に向かって、どうありたいか、どうしたいかを子どもに思考させ、その達成のために必要なこと、やるべきことを一緒に考え、うまく行動できるよう支えていきます。このサポートをする際に意識したいのが「子どもの強みを活かす」ことです。
人材開発に関する数多くの研究で、自分が得意なことをしているとき、つまり自分の強みを活かしている時に、人は力を発揮する、成長するということがわかっています。それは、子どもも同じです。
また、人生に影響を与えるような大きな成長が起こるのは、「その人を愛し、気にかけるだけでなく、その人の個性を尊重し、敬意を払ってくれる人」が少なくともひとり、近くにいることによってなのです。すばらしい結果を出せるように後押ししてくれる人、その子の得意なことを見出してくれる人、その子が明るい未来へつながる道筋を見いだす助けをしてくれる人…。親や学校、塾の先生、部活や習い事の先生など、子どもの身近な存在の中に、強みを活かしたサポートをしてくれる人がいることが子どもにとって大切なのです。
「自分の中にある、他の人にはない強みに、親や祖父母、先生、コーチ…、誰かが気づいてくれた。自分にとって自然にできること、それに力を注いだ方がうまくいくと、誰かが教えてくれた。」こんな経験はありませんか。
親として、そんな「誰か」のひとりでありたい、親としての私たちの仕事は、子どもが生まれつき持っているものを育てていくことであると、感じられたのなら、探偵になったつもりで、わが子らしさは何か、そしてこれからどうなっていくのかを見つけていきましょう。コーチになって、強みを活かし、弱みを操縦する方法を子どもと一緒に見つけていきましょう。
子育てとは、子どもがイキイキと開花し、成長するのをサポートすることです。そのための正しいやり方はひとつではありません。
今、どんなサポートをお子さんにしてあげたいですか?