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知らないと損をする高校入試の変化

知らないと損をする高校入試の変化

新学期がスタートし、そろそろ1カ月です。数カ月前の受験期とは空気も全く異なるこの時期ですが、GWも開け、中間テストへと学習内容もだんだん本格的になっているところです。

 

高校入試というと、2月末から3月に5科目の入試が行われ、そこで合格基準に到達した人が合格を勝ち取る…そんなイメージかもしれませんが、その形は今、さまざまな変化を見せています。

保護者世代の高校入試から、どのように変化していて、今後、どのような対策が必要となってくるのでしょうか。

 

1.多様化する選抜方法

まずは、高校入試の選抜方法についてです。大きく分けると、学力試験を受験する「一般入試」と学校長の推薦などで受験する「推薦入試」という選抜方法がイメージされると思います。

以前は、「推薦入試」というと、名前の通り学校長が推薦し、学科試験が課されないのが一般的でした。しかし、近年は学校長の推薦がなくても受験できる「自己推薦」や、推薦という名前自体を廃して、「前期試験」、「特色化選抜」など一般入試の選抜の機会を分け、面接や作文、ディスカッションやプレゼンテーションで受験の合否を決める選抜方法を行う都道府県も増えています。また、それらに加えて基礎学力試験が課される場合もあります。

前期試験や自己推薦では、学校ごとに定員の割合に幅があります。学校や学科によっては、定員の半数以上が決まってしまうケースもあります。

学校長の推薦によらず、多くの生徒に門戸が開かれている点や、定員の割合が高い学校については、チャンスが増えた!と喜ぶこともできるかもしれません。しかし、学力試験では課されなかった、志望動機をしっかりさせておくことや、面接やプレゼンなど、学習内容の理解を深める対策だけでは太刀打ちできないことも増えています。

 

2.重視される内申点

内申点の重要性の回で詳しくはお話しましたが、高校入試における、評定の重要性は増しています。

算出方法として代表的なのは、総得点に対する、学力試験と調査書と評定の割合が決まっており、計算式に当てはめ、総合得点で合否を決めて行く方法です。ただ、これも都道府県によって、学力試験と評定の割合は異なりますし、学校や学科によって変わる場合もあります。

評定の計算に用いられる内申点も中3のもののみというところもあれば、中1のものから計算に組み込まれる場合、実技教科が2倍されるところなど、さまざまです。また、内申点の決まり方も、テストの得点だけではなく、思考・判断・表現の部分、学びに向かう姿勢の重要性が増していることから、日ごろの授業・提出物への取り組みから評価の対象です。どの科目も苦手を作らず、中1からコツコツ臨むことが重要です。

 

こうしてみると、現在の高校入試は、中3になって「受験生」と呼ばれ、部活が終わってからようやく本格的に受験勉強!と取り組んだ場合、学力試験の得点を伸ばすための対策はできますが、評定への対策や前期試験や特色化選抜に臨むための準備の時間を考えると、早めの備えが必要です。入試が多様化したことで、チャンスが増えたと言えます。チャンスを活かすためにも、まずは自分の地域の入試制度を知り、そこに向けて今からできる対策から、コツコツと積み重ねていきましょう!